チャージング・ブル

ニューヨーク街歩きの動画を見ていると、大きな牛の銅像の前後に列をなして記念写真を撮る人々がいる。何事かと調べると、「チャージング・ブル」というのだそうだ。1989年、マンハッタンに設置された。 ウィキペディアによると、上海・アムステルダムにも、似たような像が設置されたという。あと二つはどこに置かれるのだろうか。

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隠名

苗字はそのままで下に雅号を付ける、というスタイルは多いが、芸名ではなく、本名とは全く違った名乗りをする人がいる。作家の例。 浅田次郎(岩戸康次郎) 石田衣良(石平庄一) 伊集院静(西山忠来) 海野十三(佐野昌一) 江戸川乱歩(平井太郎) 海音寺潮五郎(末冨東作) 加賀乙彦(小木貞孝) 上林暁(徳廣巌城) 北杜夫(斎…

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四十八

AKB48の活動が始まったのは2005年だという。 古いところでは「四十八願」。 三馬の『四十八癖』、相撲の「四十八手」。 ウィキペディア「48」の項には、 ・日本語の平仮名・片仮名は、変体仮名を除くと48種である。 ・花札の一組は48枚。 などとあるが、三馬は出ていない。 居酒屋「四十八漁場」は「よんぱちぎょじょう」。

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八紘一宇の塔

沖縄タイムスのコラム「大弦小弦」によって、 八紘一宇の塔 なるものが存在することを知った。現在は、 平和の塔 と改称されているが、その前面には、大きく 八紘一宇 と彫ってある。 塔の姿が、日本と二重写しになる。大日本帝国は崩壊し、「平和国家」に生まれ変わったことになっている。しかし実態はどうか。元首だった昭和天皇は皇位…

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副注

小杉榲邨校定『副注栄華物語』(明治二十二年)という本がある。見ると、本文の右に小さく注が記してある。ルビはない。 これを見て、『新潮日本古典集成』を思い出した。『古典集成』の凡例には、 注は、傍注(色刷り)ならびに頭注による。現代語訳、人物の指示は傍注で、説明(系図や図面を含む)は頭注で、という原則であるが、説明を付け加える必要のあ…

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文学と病

露伴に「文学に多く現はれたる病」という一文がある。(全集第十五巻) とり眼 内障眼(そこひ) 肺癆 癩病 人面瘡 梅毒 膈の病 ヒステリー 癲癇 かげの病 肺病 窒扶斯 虎列剌 百斯篤 赤痢 マラリヤ 心臓病 癌腫 十二指腸潰瘍 脊髄病 糖尿病 狂疾病 平成二十四年には、 福田和也…

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掛け算九九

二六 ・「二六時中」とは一日中の意味。昔は一日が十二刻であった。今は四六時中。 ・「二六新報」は掛け算ではなく、明治二十六年創刊から。 ・「二六詩」も掛け算ではなく、都々逸が二十六音であるから。 二八 ・「二八蕎麦」は、十六文だからという説がある。(蕎麦粉の割合という説もある) ・「二八月」は掛け算ではなく、二月と八月。 …

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ゼームス坂

森の石松ではないが、 「肝腎なのを忘れちゃあいませんか」 と言われそうなので、追記しておく。 ゼームス坂 英国人ジェームスが、私費を抛って急な坂を緩やかに改修したというので、明治時代に「ゼームス坂」と名付けられたらしい。 JR大井町駅の東北、品川区南品川五丁目と六丁目の間。南品川六丁目には高村智恵子終焉の地があり、「レモン哀歌…

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雪隠

渋谷区に、壁が透明で中が見えるトイレが設置されているという。 壁が透け透けの公衆トイレが渋谷に出現!? 鍵をかけると曇りガラスに…でも誤作動はないのか聞いた https://www.fnn.jp/articles/-/69816 京都駅前には、便器のないトイレがあるという。 平成生まれには意味不明? 京都駅前で発見された…

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ビール坂

ウィキペディアによると、「ビール坂」という名の坂が、少なくとも3個所ある。 ビール坂 (東京都渋谷区恵比寿) ビール坂 (神奈川県横浜市保土ケ谷区) ビール坂 (東京都・世田谷区/調布市) 外来語(カタカナ語)の坂は他にあるのだろうか。 百合ヶ丘ライオン坂(神奈川県川崎市麻生区) というのがあるが、これは外来語だけではない。…

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よきこときく

「よきこときく(斧琴菊)(良き事聞く)」という言葉は、『犬神家の一族』で初めて知った。 「かまわぬ(鎌輪ぬ)(構わぬ)」は西鶴本にあった。 いずれも、文字ではなく、絵柄を着物に染めたもの。謎・判じ物・洒落の類。 鈴木棠三『日本語のしゃれ』(講談社学術文庫)によると、その他、 「かねがわく(鐘回流)(金が湧く)」 などがあった。…

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姥桜?

昨日見たドラマに出てきた女性。「おばあさん」というほどでもなく、「中年のおばさん」というでもなく、その中間あたり。何と表現したらよいのか分からない微妙な年頃。だが、他の登場人物を圧する美貌。首まわりには皺が目立つが、ほのかな色気が漂い、若かりし頃はさぞや、と思われる風情。見たことのある女優だが、名前が出てこない。若い頃の顔も浮かんでこな…

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物欲し納税

筆坂秀世が、「ふるさと納税」を「物欲しさ納税」だと批判している。 コロナ終息は見通し立たず、それでも衆院解散はあるか https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e3%82%b3%e3%83%ad%e3%83%8a%e7%b5%82%e6%81%af%e3%81%af%e8%a6%8b%e9%8…

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腰折れ

「腰折れ」というと、「下手な和歌」という意味で使われることが多いが、本来は、「腰が曲がっていること」だ。 渋谷駅前スクランブル交差点のライブ映像を時々見るが、4月から7月は人出が少なかった。8月以降徐々に増えてきたが、9月になると腰の曲がった老人を時々見かけるようになった。 90度近く腰の曲がった人を何人か見たことがある。地面を見て…

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茶瓶

小学生の時、「ハゲチャビン」という言葉を聞き知った。禿げ頭を茶化した言葉だということはわかったが、「チャビン」が「茶瓶」を意味するとは全く考えなかった。我が家では、「土瓶」と言っていた。 本山荻舟『飲食事典』「土瓶」の項には、 わが国では土瓶が鉄瓶や薬罐の代用をしていたところへ、淹茶(だしちゃ)の流行から湯沸と急須とが別れたので…

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百歳代

市川本太郎が『日本儒教史』の刊行を終えたのは九十七歳の時であっったという。(谷沢永一『紙つぶて』による) これより年長の作があるかどうか知らないが、今後は百歳代の学術出版が出るだろう。

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牛になる

子供の頃、食事後に横になると、 「食べてすぐ横になると牛になるよ」 と母親に𠮟られた。 子供にしてみれば、空腹に耐え、やっと食事にありつき、ご飯二三杯食べると腹一杯、全身これ胃袋というような感じで横になるしかなかった。 親にしてみれば、躾の一環として、「行儀が悪い」ということで𠮟ったのだろう。 『柳多留』一一四篇(天保二年…

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雨と風

「雨と風」とは言うが、「風と雨」はあまり聞かない。 「雨風(あめかぜ)」よりは「風雨(ふうう)」のほうが例が多い。 謡曲『松風』は、在原行平が須磨で「松風」「村雨」の姉妹と共に暮らしたとする。「松風」が姉で「村雨」が妹だ。しかし、これを略称する時は、 「風雨(かぜあめ)」とも、 「風雨(ふうう)」とも言わず、 「雨と風」と…

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九段坂を詠んだ歌

顔の汗ぬぐひながらに九段坂桜ながめてのぼるひとりか(若山牧水) 九段坂息づきのぼりながめたる桜の花はいまさかりなり(若山牧水) この夕べ九段の空に富士見えず赤く煤けて日の入る凄さ(中村憲吉) 九段より下に神田の白き路見るだに春は心ときめく(与謝野晶子) しみみ照らす燈明台にてありけらし九段の秀路に築きし人はも(法月歌客) 九段…

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獅堂現場

10月スタートのテレビ朝日ドラマ「24JAPAN」の主役が「獅堂現場」だという。 これは、浄瑠璃・歌舞伎の『菅原伝授手習鑑』に登場する「春藤玄蕃」のもじりだ。どうしてこんな大時代的な名前を使ったのか。 『菅原伝授手習鑑』「寺子屋の場」に「かゝるところへ春藤玄蕃、首見る役は松王丸」という名文句がある。「しゅんどう」を「しんどう」と聞き…

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北の富士コラム

今日も【北の富士コラム】を見た。 https://news.yahoo.co.jp/articles/cc19173562dee58f9db7fd222aa96a81042dae3a それに比べ、御嶽海のだらしのないこと甚だしい限りである。まるでやる気が見られない。これでは名門出羽海部屋もお先真っ暗であります。 と書いているが、御…

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九段坂

九段坂の出てくる流行歌がもう一つあった。 昭和三十二年の「東京だヨおっ母さん」。 二番に、 やさしかった 兄さんが 田舎の話を 聞きたいと 桜の下で さぞかし待つだろ おっ母さん あれが あれが 九段坂 逢ったら泣くでしょ 兄さんも 「九段の母」が朗詠調なのに対して、これはまさに「お涙ちょうだい」の船村節だ。

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九段まで

北の富士勝昭のコラムに、 無理に腰をひねって「ポキリ」といわせてしまったのです。まさに年寄りの冷水ということでしょう。自分が思っているほど若くはないのです。しかし、気持ちはまだ負けていません。「つえを頼りに九段まで」じゃなかった。つえを突いて国技館に行ってきました。 https://news.yahoo.co.jp/articles…

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一円本

久々に一円本を買った。ここ数年、少し興味があるものに限って安くなくなった。新コロナ以降は、値段を見てあきらめることが多かった。 今回は平成15年に出た250頁程の本が1円。定価2,800円なのでありがたい。送料298円、計299円で買えた。約十分の一だ。古典文学享受に関する短い論考を多人数分集めたもの。 送料込みで定価の十分の一なら…

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近代文学注釈

近代小説に注釈を付けたのは、いつ頃からだろうか。 昭和三年に『新註草枕』という本が出ているのを知った。注者は、竹野長次。 ウィキペディアには、 竹野長次(たけの ちょうじ、1889年12月10日 - 1962年7月25日)は、日本の国文学者。 長野県東筑摩郡山形村出身。1914年早稲田大学高等師範部国語漢文及歴史本科卒業。 早大…

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出版物も税込表示

出版物の総額表示 スリップは「引き続き有効」 財務省主税局が説明 https://www.bunkanews.jp/article/222020/ 文化通信社ニュース 2020年9月14日  2021年3月31日に消費税額を含めた総額表示の義務免除が終了となる際に、出版物も表示義務が課されることがほぼ確定した。  9月11日…

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川上眉山

川上眉山というと、観念小説の作者であり、剃刀自殺をした、ということで、陰気な男というイメージを抱きがちだが、実は飄逸・剽軽な男だったと巌谷小波が証言している。 それを証明するため、小波は『眉山珍文』に眉山の軽妙な俳文的消息をまとめている。ただし、これらはいずれも明治二十年代前半のもの。 父親がなくなった後、その債務を背負い、苦労した…

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全集未掲載露伴序文

小林鶯里著『国民書簡文』(明治四十四年十月七日。盛陽堂書店)に、 幸田露伴が序文を寄せている。これは『露伴全集』(岩波書店)には掲載されていない。    序 世に文学びする程むづかしき業はなかるべし、あるが中に、易きに似て難きは、日用の手紙なり、彼れ是れの間の思想を互に会得了解せしむるは、いと難し、それを学び習ふのたよりもがな…

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ジャグラー

タイムズスクエア(ダフィー・スクエア)のライブ映像を見ていたら、長い髪の女性がジャグリングをしていた。ハイティーンか、二十代か。白人ではなさそう。スティック三本は見事にこなすが、ボール4個の時には失敗もする。投げる物はいろいろあるようだ。休み休みパフォーマンスを続ける。 警察官がその前を通っても注意するわけでもなく、やめさせるわけでも…

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流金鑠石

ある本に、 流金鑠石之炎威 とあった。 右側には平仮名で、 りうきんしやくせきのえんゐ 左側には片仮名で、 キンヲトキイシヲトラカスホドノアツサ とある。 今年の夏もまた、 流金鑠石之炎威 であった。年々暑さが増してくるようだ。今年の熱中症搬送者は昨年の倍以上だという。来年、オリンピックはできないだろうが、やったとし…

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舌代

暉峻康隆著書の前書に「舌代」とあったのを指して、 神保五弥先生は講義の中で、 「舌代」というのは感心しない。料理屋じゃないんだから。 とおっしゃっていた。 ところが、昭和十一年十月刊、太田才次郎著『芝山監物事蹟考』に、 舌代 というタイトルの前書があった。 山内秋生『手紙百科大辞典』(大正十三年)には、「舌代と口代」と…

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消印

郵便物の消印など、まともに見たことはないが、 徳冨健次郎『書翰十年』(昭和十年。岩波書店)には、消印の印字が註記されている。 受付局、受付年月日、時間帯 この記述は大正時代も今も変わらないようだ。 冒頭の大正七年一月一日投函絵葉書には、 (註)切手貼テアルモ消印ナシ 絵葉書 ペン書 とある。正月の忙しい時には消印を省略したら…

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売声

薄田泣菫『落葉』(明治四十一年)に、京都の物売りの声が記されている。 「花どうどすかいなあ」 「今日、お花よろしおしたかいなあ」 「摘み菜に間(なか)ぬき要りまへんかあ」 「薑に頭芋いりまへんかあ」 「百合根に玉葱要りまへんかあ、地玉や自然薯は要りまへんかあ」 「馬鈴薯(じやがいも)に唐辛は要りまへんかあ」 「零余子は…

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悲劇

安倍長期政権はわが国の歴史にとって「悲劇」だった 短期的には問題解決したが、長期的にはかなり危ない https://president.jp/articles/-/38684 小宮 一慶 小宮コンサルタンツ会長CEO ※気の毒なのは若い人、これから生まれる人だ。

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御座候

関西に来て驚いたのは、「御座候」という名のお菓子があることだった。 ネットで「御座候」を検索すると、これがトップに出てくる。 ウィキペディアには、 株式会社 御座候は、兵庫県姫路市に本社を置く、御座候という回転焼きを中心に、餃子・担担麺等を製造・販売する会社である。 社名・品名はお買い上げ賜り、ありがたく御座候という感謝の意に由…

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ラウンドジップ

父親は「チャック」と言っていた。今は、ファスナー・ジッパー・ジップという人のほうが多いようだ。 52年前、駿河台御茶の水キリスト教会書店で、三方チャックのカバー付文語訳聖書を見て衝動買いした。チャックで開閉するカバーというのは、この時初めて見た。 数年後、虫がわいているのを見て捨てた。 ブックカバーもいろいろ使ってみたが、どれもピ…

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披雲

ある本に、 未遂披雲 とあり、右側には平仮名で、 いまだひうんをとげず とあり、左側には片仮名で、 マダオメニカヽラヌ とあった。 「披雲」という言葉は初めて見た。 40年ほど前、朝倉治彦先生から書状をいただいたが、お目にかかる機会はなかった。それから二十数年後、深沢秋男先生の媒で八重洲ブックセンターで待ち合わせるこ…

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紙入

文庫本・文庫判が小型本の代名詞となっているが、以前には、 ポケット 袖珍 懐中 紙入 という表現もあった。 「袖珍本」は着物のたもと、「懐中」はふところに入れられるということだから、洋服の時代には合わなくなった。 明治十二年には、 『紙入用文章』 という本が出ている。国会図書館のデジタルなのでサイズがわからないが、恐ら…

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茗荷は大好きだ。茗荷を食べると物忘れをするというが、構わない。パソコンが覚えていてくれる。 「茗荷」は宛字だ。「茗荷谷」は仮名書きしないだろうが、今の八百屋は「茗荷」と書かないのではないか(わざと書く所もあるかもしれない)。 「茗」という字を調べると、「漢字ペディア」に、 ①ちゃ。チャの木・芽。「茗宴」「茗器」 ②よう。酒に酔…

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自動販売機

自動販売機の始まりはいつ頃だろうか。 ウィキペディアには、 日本では、1890年(明治23年)に、小野秀三による自動販売機の特許(1888年3月出願、特許第848号)と俵谷高七による自動販売機の特許(1888年12月出願、特許第964号)の2件の特許がなされた。このうち俵谷高七は、郵便局からの依頼を受けて器具類を製作していた長州…

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常用漢字に入っていない漢字については疎遠になりがちだ。 奎文堂 柏原奎文堂 島田奎文堂 奎文堂書店 という本屋があった。 この「奎」とは何ぞやと調べると、「漢字ペディア」に、 一 ケイ ①また。またぐら。 ②星座の名。文章をつかさどるとされる。とかきぼし。 二 キ 両足を開いて行くさま。 とある。『日本国語大…

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飯盒炊爨

中学の時、キャンプで飯盒炊爨をやった。飯盒とは、軍隊で使った炊飯器だと知った。炊きあがったら逆さにして底部を叩くというので、たちまちイビツになった。 THANKO おひとりさま用超高速弁当箱炊飯器 TKFCLBRC 一人暮らし コンパクト 炊飯器 一合 小型 https://www.amazon.co.jp/THANKO-TKF…

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双耳形

さらに(つくば)市内を歩いていると、北の方角に美しい双耳形の山容があらわれた。筑波山の秀麗な姿である。 https://toyokeizai.net/articles/-/373019?page=4 とあるのに驚いた。 「双耳形」とは初めて見る表現だ。 「双耳」という語は、杜甫や白楽天の詩に出てくるらしいが、筑波山を「双耳」と表…

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汁かけ飯

ネットに、 味噌汁の中に米を入れて食うのって下品なの? https://anond.hatelabo.jp/20200903201829 というページがあった。 様々な人がコメントを寄せているが、江戸時代の風習に触れたものがないようなので、ここに記しておく。 鶯亭金升「茶菓今昔譚(三)」(『日本甘味喫茶新聞』第四号。昭和二…

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ワンサガール

昭和初期、「ワンサガール」という言葉がはやったという。 『現代新語辞典』(昭和六年。大日本雄弁会講談社。実は『現代』第十二巻第一号付録)に、 【ワンサガール】映画撮影所の大部屋女優、無名女優の称である。 蒲田撮影所創立後間もなく出来た言葉で、大部屋の辺りに「わんさわんさ」(沢山の形容)と群つてゐる女優達を見て、『此んなのは、ワンサ…

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コールビーフ

「東京朝日新聞」明治四十一年二月二十四日の記事に一品料理の値段が紹介されている。 シチウ四銭、カツレツ、コロツケー、オムレツ、フライ、ライスカレー、ビーフテキの類各七銭、コールビーフ九銭、ハヤシビーフ十銭、正宗、沢の鶴一合壜中味九銭、麦酒小中味十五銭 「コールビーフ」というのがわからない。 ネットを見ると、 大阪の、大正8年…

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尤之双紙

40年ほど前、ある人から、 「尤之双紙」の「尤」はどうして「尤」なんですか? と聞かれた。 私は、何かで読んでいた、 書名の「尤」は「枕」の木扁を除いたもの。(ブリタニカ国際大百科事典) だよ、と説明した。 すると、その人物は、 「枕」から「木偏」を取ったら「冘」じゃないですか。「尤」じゃないでしょ。 と突っ込んできた。…

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かしましきもの

『枕草子』には、「かしましきもの」という項目はないようだ。 『尤之双紙』(寛永九年)下之巻には、 かしましき物の品々 女のあつまりてちや物がたり、手をうちすぎたる、つゞみたいこ、かぢやのとなり、やくわんや、あぶらしめぎのをと、からうすのをと、石うすひくをと、車のとゞろくをと、かみなりのをと、百姓のやねふく、まつりの場(には)、…

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運動場

小学校の時は、校舎に囲まれた地域を、運動場とも校庭とも言っていた。 中高大では、運動場は校舎の後ろか外れた所にあった。 『岡本綺堂随筆集』(岩波文庫)に、明治初期の新富座を回顧して、 秋の真昼の日かげはまだ暑いが、少年もその父も帽子をかぶっていない。姉は小さい扇を額にかざしている。かれらは幕のあいだに木戸の外を散歩しているので…

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ボルド

国会図書館蔵、大正十二年刊『東京芸妓名鑑』に奥付はないが、「はしがき」末尾には、 大正十一年十二月      東京市日本橋区亀島河岸  ボルド製造元  大倉仁三郎商店             広告部識 とある。 各章の初めには、 今春より白ボルド(白壜詰)御目見申候間    赤ボルド同様御愛飲の程願申上げ候 とあって、…

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